Argyroderma N.E.Br.

アルギロデルマ属

 カルロー砂漠,小ナマカランド原産の無幹高度多肉植物で,単頭の場合が多いが古株になると多くは数頭或は10数頭の群生株となる。対生するこ葉の下部は合着し上部は広く或は狭く開き球形,卵形,楕円形等の型があり,背面に稜線の走るものもある。体色は緑の濃淡に灰色の強弱を加えて微妙な色調の種々。更に季節に依り赤或は褐色の淡彩が現れることもある。肌は全く星点無き清浄さで磁器の如き滑らかさがある。花は葉間に短い柄を付けて咲き,極めて多弁の大輪花で黄色系のものが多いが,ピンク色,洋紅色,桃色,茎赤色等の華麗のものもあり未導入のものに期待したい。広く知られている金鈴等は安定した形態,ゆるがぬ量感,特異の存在と言へよう。

 栽培は一般女仙に準ずれば無難であるが強健な属であるから特記する事項はないと思う。生長期は秋〜冬〜春で夏は生長を止めて休眠するから,その期間中は給水を極度に控えた方が安全である。

 本属のものは葉体に亀裂を生ずるものもあるが一つの生理現象であって生育には何等支障ないものである。

 アルギロデルマの品種に就ては文献には50種内外の品種が見られるが,極めて近似のものが多く,加えて幾つもの異学名,異和名が輻湊して居り,品種の混乱が相当にあるらしい。又花色に就いても必ずしも固定した色彩のものが咲くとは限らない様で,今後分離統合と研究の余地ある一属である。

 A.roseumformadelaetii(Maass)Rowley

 ア.ロセウムフオルマテラエティ  金鈴(きんれい)

 半卵型,磁器の如き滑らかで清浄な白緑色のこ葉を対生し基部は合着,上部は拡く開裂し生長期は二対の葉となる。普通一頭であるが老株は数頭に株立つ。花は黄金色3cm位の大きさで秋に葉間に座開する。導入古き強健種で本属代表的のもの。

 A.rosenum (Haw.) Schwant.

 ア.ロセウム  赤花金鈴(あかはなきんれい)

 青緑色乃至磁器様の白緑色で葉の下部は他種以上合着し開裂せる部分は斜上向のものが多い。花は濃いバラ色のものとの紅色のもの及紫紅色もの等で色彩に幅があるが大輪で美しい。型は金鈴より稍小型で株立は2〜30頭までらしい。

 A.aragustipetalum L.Bol.

 ア.アングスティベタルム 碧鈴(へきれい)

 形は金鈴に似るも青緑色で葉肉幾分か薄く形は大型となる。花は黄金色大輪,群生は3〜5頭位まで

 A.octophyllum (Haw.) Shwant,

 ア.オクトフィルム 銀鈴(ぎんれい)

 白み特に強い白緑色で葉幅広く開裂せる二葉は斜に立上る。花は鮮黄色大輪花。本種は殆ど亀裂を起こさない美しい品種である。

金    鈴

銀    鈴

 

 A.fissum (Haw.)  L.Bol. 宝槌玉(ほうついぎょく)

 小型で葉肉特に厚く,余り横に開かず最も丸型の品種,体は3乃至4cm位まで育ち5〜60頭にも群生する。花は黄金色で整った美花

 A.productum  L.Bol.

 ア.プロデウクツム  秀眉玉(しゅうびぎょく)

 淡い白緑色で長形葉が本種の特徴で葉肉も稍薄い。群生は10余頭にも及ぶ強健種,花は濃い硫黄色。

 A.framesii  L.Bol.

 ア.フラメシイ  京雛玉(きょうひなぎょく)

 白線葉の愛らしい小型種で,斜上向の二対の葉を備えている場合が多く,立型に見えて美しい。3〜50頭まで群生する。休眠期の湿気に敏感である。


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